ビズドリは、これからの企業経営を討議するためにゼータコンサルティング株式会社が作成した架空のストーリーです。 登場する人物、企業、製品、サービス、経営管理、消費行動、政策などの設定はすべてフィクションです。 |
自動運転の車内でバカなことをするユーチューバー。
車が宙を飛んでいるように見えるARゲーム。
自動運転はさまざまな社会のムーブメントを生み出した。
業界の関心事はひとつ。メタバース時代の「物理的移動」にどれだけの価値を乗せられるか。
絶え間のないサービス開発競争により、小売り、観光、行政はどのように変わっていったのか。
未来から自動運転草創期を振り返ってレポートする「ビズドリ」第1弾。
冒頭サンプル
すっかり当たり前になった自動運転だが、それは私たちの生活を一変させるとともに、移動することの意味や価値についての問いを投げかけた。これからの生活サービスや都市計画などの構想に資することを狙いとして、現在までの経緯をまとめた。
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「レベル4」の自動運転が、一部の高速道路限定で解禁になった。レベル4とは、走行ルートなどを限定した特定条件下で完全な自動運転を実現するシステムを指す。ちなみに、道路を選ばない完全な自動運転は「レベル5」であり、このレポートを執筆している時点でまだ実現されていない。 レベル4を実装するにあたり、歩行者の危険性がない高速道路がデビュー場所として選ばれた。地方の高速道路のAインターからBインターまでの約20km、走行時間にしておよそ10分間の区間だった。入場ゲートをくぐり、ETCが反応した時点で自動運転が可能となり、降り口のゲートを通過するまで、運転者はハンドルを持つ必要がない。ちなみに、運転は機械任せなので本来運転者は不必要なはずだが、安全性が十分に実証されるまで、運転者の乗車が義務付けられた。 まずは物流業者、工事業者などの商用車が対象となり、その後に個人一般に解放された。 自動運転装置のついた車の保有者にとっては聖地となり、遠方からもこぞってこの何の変哲もない高速道路に殺到した。
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ディスカッションのテーマ
- 自動運転がもたらす価値とは何だろうか。タクシー、乗り合いバス、鉄道といった、「自分で運転しなくていい」既存の交通手段と何が違うのか。
- 自動運転カーを普及させるマーケティング施策を考えよ。ライバルはメタバースなどのサイバー空間。リアル世界を移動する動機を喚起せよ。
- 自動車はどんなビジネスにも多かれ少なかれ関係する。自動運転ブームに便乗する妄想を描け。
カテゴリー:新技術