COMPANY's Dr. LOG

桜橋ビジネス勉強会

米国経済への信頼

桜橋ビジネス勉強会で、ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイ社の実業をつぶさに研究した。
アップルや日本の五大商社への投資が話題だが、子会社の実業は意外なラインナップ。
保険事業をキャッシュカウとして、貨物鉄道や電力、ガスパイプラインといったインフラ事業から、製造業、卸売業、小売業、サービス業と、まるで社会の縮図である。
儲かる産業などなく、儲かる企業、儲ける経営だけがあるんだよと言わんばかり。

子会社を選定する基準など、にわか勉強では分かる由もないが、感じたのは米国経済に対する揺るぎのない信頼。
子会社のほとんどが米国企業で、事業展開もドメスティックな企業が多い。

米国には人が集まり、交流し、ぶつかりあう。
人が動き、モノが動く。
動いている限り、電力・ガスもいるし、物流もいるし、車両や飛行機や、それらの部品やメンテサービスもいる。
人が集まれば住宅もいるし、家具もいるし、服もジュエリーも食材もいる。

米国の経済が好調な理由はいろいろと説明がつくだろう。
人口の増加、メガIT企業の存在、旺盛な消費、ベンチャー企業の存在、うんぬん。
そういった言語化できる理由付けの前に、バフェットさんは米国の友人、同朋に対する根本的な信頼感があるように思う。
企業家精神、優勝劣敗、アメリカンドリームといった米国の文化や精神が、個々の企業だけでなく、エコシステム全体に作用してビジネスが盛り上がる。
ひょっとしたら、僕らがビジネスと呼んでいるものは、米国のカルチャーやシステムのことなのかもしれない。

短期的な失敗はいくらでもあるだろうが、挽回する力、何とかする力を信頼する。
感覚レベル、感情レベルで信頼できる社会の中に、さらに信頼できる企業や経営者がいて、その人たちに投資する。
資本主義による経済活動の理想的な姿がそこにあるような気がした。

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